シンガポールの税務情報を提出?
本ウェブサイトはGoogleアドセンスからの微々たる収入で何とか運営されているのですが、ある日アドセンスの管理画面を見ると「シンガポールの税務情報をご提出ください。」とのメッセージが。

「シンガポールの税務情報をご提出ください」という警告
ご覧の通り本ウェブサイトは日本語で書かれているため、当然ながら日本からのアクセスが圧倒的に多いです。
そしてシンガポールからのページビュー数は全体の0.1パーセントにも満たないことから、仮にシンガポールからの収入が途絶えても正直ほとんど影響はありません。
ただ、この警告が出たまま放置しておくのも何だか気になりますし、放置しておくことで今後何らかのトラブルが起きても嫌なので、とりあえずシンガポールの税務情報を登録しておくことにしました。
なお、こうした税務情報の提出はYouTube向けアドセンスでも必要となっているようです。
「情報を確認できない場合、源泉徴収率が最大になる、あるいはお支払いが遅れる可能性があります。」
シンガポールの税務情報を登録する方法
シンガポールの税務情報
上記の赤い警告の横にある「税務情報の追加」をクリックすると、次のようなフォームが表示されるので、それぞれ入力していきます。
- 業種をお知らせください。
「企業」や「個人の運営者」など該当する項目を選択 - シンガポールに恒久的な施設を所有していますか?
シンガポールに物件を所有していれば「はい」、所有していなければ「いいえ」を選択 - 海外ベンダー登録制度に基づいて、シンガポールの物品サービス税(GST)に登録されていますか?
登録していれば「はい」、登録していなければ「いいえ」を選択 - 免税対象となっていますか?
日本は免税対象国らしいので「はい」を選択

「税務情報の追加」フォーム
税法上の居住地
続いて、「税法上の居住地」のフォームに入力していきます。
- 税法上の居住国/地域を選択します
「日本」を選択 - ドキュメントの種類を選択
「税法上の居住地の証明書」を選択し、証明書のファイルをアップロード
(ここで私は運転免許証の写真をアップロードしたのですが、後で問題が起きてしまいました。ここでの問題について詳しくは後述します。)

「税法上の居住地」フォーム
「税法上の居住地」は追加の書類が必要
上記の登録を済ませると、数日後に「お客様のシンガポールにおける税務情報が受理されました 」というメールが届きました。

シンガポールの税務情報の承認メール
そしてアドセンスの管理画面を確認すると、シンガポールの税務情報が「承認済み」のステータスに変更されていました!

シンガポールの税務情報(承認済み)
これで今回の手続きも完了だとここでひと安心したですが、それから数日後に「税法上の居住地における追加の書類が必要です」とのメールが届きました。

税法上の居住地における追加の税務情報メール
そしてアドセンスの管理画面にも、新たな警告が現れていました。

「税務情報を確認するために追加書類が必要です」という警告
上記のメールには「期限切れ」など「書類に関して考えられる原因」が箇条書きされていますが、前回アップロードした運転免許証がちょうど更新の時期を迎えていたことから、当初はこれが原因かと考えました。
そのため運転免許証を更新した後に改めて新しい運転免許証の写真をアップロードしてみたのですが、またしても承認されず数日後に再び同じメールが届きました。
この時点で一体何が問題なのか分からなくなったため少し調べてみると、どうやら国税庁が発行する「居住者証明書」というものが必要らしいことが分かりました。
そこで「税務上の居住地」問題を解決すべく、今度は新たに居住者証明書を入手することにしました。
居住者証明書の申請方法
居住者証明書交付請求書の作成
居住者証明書を入手するためには、まずは居住者証明書交付請求書を作成します。
こちらは国税庁のホームページにPDFファイルが用意されているので、自宅でも作成ことができます。
私は上記ページにある「居住者証明書交付請求書・居住者証明書(租税条約等締結国用)入力用(PDF/211KB)」のPDFファイルに必要事項を記入し、それを印刷しました。
個人名義で「税法上の居住地」に必要な居住者証明書を申請する場合、居住者証明書交付請求書の以下の項目(画像内の赤字部分)を記述します。
- 提出先の税務署
- 請求日の日付
- 住所(日本語・英語)
- 氏名(日本語・英語)
- 提出先の国名等(アメリカ合衆国 United States of America)
- 申込事項(全てにチェック)
- 証明書の請求枚数

居住者証明書交付請求書の記述例
税務署へ居住者証明書交付請求書を提出
居住者証明書交付請求書が用意できたら、それを所轄の税務署へ提出します。
私が提出した税務署では、基本的に郵送だが2時間ほど待てば当日中に居住者証明書を貰うこともできると言われました。
そこで私は郵送をお願いすることにしたのですが、ただ郵送するには87円切手を用意する必要があるとの事でした。
(なお、証明書の発行費用はかかりません。)
もちろん手元に切手など持っていなかったため、一度税務署を出て近所のコンビニで切手を購入し、税務署にそれを渡してこの日は帰宅しました。
居住者証明書の入手とGoogleへの提出
居住者証明書交付請求書を提出してから数日後、税務署から居住者証明書が郵送されてきました。
郵送された居住者証明書はオンラインでGoogleへ提出しなければならないため、まずは居住者証明書の紙をスキャンしPDFファイルにしました。
ファイルの準備ができたらGoogle Adsenseの管理画面から次の順にクリックします。
- 「お支払い」>「お支払い情報」
- 「設定」>「設定を管理する」
- 「お支払いプロファイル」>「シンガポールの税務情報」もしくは「アメリカ合衆国の税務情報」下にある「税務情報の管理」
すると「税務情報の管理」ページへと移動するので、「税法上の居住地」にある「税務情報の更新」ボタンをクリックして新しいフォームの作成を開始します。

税務情報の更新
フォーム画面では、前回の申請時と同様に「税務上の居住国/地域」は「日本」、「ドキュメントの種類」は「税法上の居住地の証明書」を選択します。
そして証明書については、今回は居住者証明書をスキャンしたPDFファイルをアップロードしました。

フォームの作成
上記フォームの「送信」ボタンを押すと「税法上の居住地」の税務情報ステータスが「審査中」となったため、このまま審査結果を待つことにしました。

「審査中」となった税務情報のステータス
「税法上の居住地」もようやく承認
居住者証明書を送信してから約1週間後に、Googleからメールが届きました。
そして今回は無事に、「税法上の居住地」についての税務情報が受理されました!

審査結果のメール

審査結果のメール
こうしてGoogleアドセンスにおける「シンガポールの税務情報」と「税法上の居住地」の登録を終えることができ、アドセンス管理画面の警告も消えたのですが、結局トータルで1ヶ月程度かかってしまいました。
特に「税法上の居住地」については、運転免許証のような身分証明書では駄目で、わざわざ税務署で居住者証明書を発行してもらう必要があるとは思いもしませんでした。
このことは「税務情報を確認するために追加書類が必要です」のメールに書かれていた情報だけでは全く手掛かりとならず、ネットで色々と調べて、ようやく居住者証明書が必要だということが分かりました。
そこで、もしかしたら私と同じように税務情報の登録で躓く方もいるのではないかと思い本ページに情報をまとめておいたのですが、アドセンスの管理画面で同じような警告が出た方にとって少しでも参考になれば幸いです。
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